galleryサラさんでの個展は無事終了しました。
お越しいただいた皆様をはじめ、ギャラリーのオーナーさん、スタッフの方々には本当に感謝しております!!
ありがとうございました。
搬出からもう一週間過ぎてしまいましたが、ようやく少し落ち着いての投稿です。

実はギャラリーのオーナーさんと4月の準備段階で個展を開催するべきかという事でずいぶん悩みました。
もう少し先延ばしするか、それが無理なら来年以降か・・・
それまでの今年の展覧会はことごとく中止か延期、開催してもお客様を呼ぶことが出来ないという前代未聞の事態の中、6月にはコロナ禍も少しは良くなるのでは、、との願いを込めて予定より一週間遅らせてのスタートとして頂き、DMも印刷に入りました。
DMが上がってきたその頃には、何よりもこの場所に作品を並べて、実際にたくさんの人に観てほしい!
その気持ちが先行していました。
先のブログでも書きましたが、ふたを開ければ、土砂降りの初日から沢山のお客様がお見えになり、一人一人の方としっかりとお話しできないくらいでした。
なにか私の個展であるにもかかわらず、ギャラリーサラがこの時ばかりはサロンと化していたような錯覚でした。しかしこれも心地よい時間でした。

人と会わない、いわゆるステイホームが2~3か月間続き、みなさんお客さま同士も久しぶりの対面で、とても生き生きとお話していた姿をみて私もなんだか嬉しくなっていました。
単なるモノであり単なるものではない、そんな物が私たちの作り出す作品ではないのかなと思うのですが、そこには制作者の哲学やセンスや痕跡なんかが詰まっていて、それをいろんな角度で眺め、手に取り、時には問答を交わし、ありがたい事に所有したいと思ってくださる方々のところへ渡っていきます。

今、モノを購入するという行為の根底がすっかり変わろうとしている中、芸術分野でも大きな変化が起きています。音楽などはもうすでにモノとしての所有欲は一般的に無いとみてよいのではないでしょうか?(私は悲しく思うけれど)
アート(絵画や彫刻)もネットで購入することに抵抗はない時代が加速しました。
この分野は今後はもっとすごいスピードで進むでしょう。そこにモノ「現物」がないというだけで、感触や重さや匂いまで感じられるようになるでしょうね。
しかしどこまで再現しても、リアルに近づけてもリアル、本物はそこにあるひとつだけです。
これはあたりまえですが、凄い事だと思うのです!
これを感じられるのが、ギャラリーであり広く言えばミュージアムでありもっと広げれば旅行かも知れません。
昔から使っている言葉ですが「四角い情報」の中だけではわからない気づきや感動がたくさんあり、その場の空間感に浸ってこその情報が重要だと思うのです。
スマホやPC画面の中から、ほんとうの豊かさが生まれるとは思えません。
素晴らしい道具であることに変わりありませんが・・・
コロナの事で「新しい生活様式」なんて言葉が飛び交いますが、そんないいかげんな言葉に惑わされず、地に足ついて生きていたいです。

話が個展の事から外れてしまいましたが、4年ぶりのサラさんでの個展は本当にやってよかった(出来て良かった)と思っています。
こんなに終わってしまうのが名残惜しかった展覧会は記憶をたどっても初めてかもしれません。それほどまでに、これまでとコレカラについて重要な時間をいただきました。
「循環と再生」から一歩進んだ未来に向かって!